此宿ここ)” の例文
今朝、雨具を持たずに出た此宿ここの客は、泥田のような道を、びしょびしょと重い足で帰って来た。かぶって来た炭俵を、軒下へ投げやって
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とにかく、此宿ここには違いないので、範宴が門口に寄って尋ねると
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「旦那はん、もう、今夜は、此宿ここへ帰って寝ないの」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「もう、おまえの先生は、此宿ここには泊っていないよ」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)