正本しょうほん)” の例文
霜夜鐘しもよのかね」の正本しょうほん以来、わたしは芝居の正本や筋書を読むのを好むようになったが、どうも普通の芝居見物にゆくのは気が進まなかった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
この正本しょうほんが『歌舞伎新報』に掲載された時には、やはり「熱海土産雁皮玉章」となっていたのであるが、それでは八字になる。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
髪結いさんの娘からも常磐津の稽古本を借りて来て読み明かした。しかもわたしの最も悩んだのは、芝居の正本しょうほんというものを容易に見られないことであった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
むかしの正本しょうほん風に書くと、本舞台一面の平ぶたい、正面に朱塗りの仁王門、門のなかに観音境内の遠見とおみ、よきところに銀杏の立木、すべて浅草公園仲見世のていよろしく
半七捕物帳:10 広重と河獺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)