“正午下”の読み方と例文
読み方割合
ひるさが100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまだ左程に疲れもやらぬ正午下ひるさがりの頃ほひより足の運び俄かに重くなりて、後髪うしろがみ引かるゝ心地しつ。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
襟には水晶の数珠じゅずを掛け、口に法華経普門品ほけきょうふもんぼんを唱えながら馬に揺られたお銀の姿が、栄太と共に江戸町を引き廻された埃りっぽい日の正午下ひるさがり、八丁堀の合点長屋へ切れようとする角の海老床で
ところが真夏の八月に入った或る日の事、鯛網引たいあみひきの留守で、村中が午睡ひるねをしている正午下ひるさがり時分に、ケタタマシイ自動車の音が二三台、地響じひびきを打たして別荘の方へ走って行った。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)