欺瞞だま)” の例文
先生方を信じて、尊敬して、慕ったり、便たよすがったりしているうちに、その先生方に欺瞞だまされたり、キチガイにされたりしているじゃないですか。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
……わたしの云うことをよくお聞き。お前のお父様は城下の人で五味多四郎というのだよ。……妾はその人に欺瞞だまされたのだよ。——じきに妾は死ぬだろう。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「大変真白になったな。亭主を欺瞞だますんだからくない」と父が調戯からかっていた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「アハハ。そんなら貴下も僕等と同様、被害者の一人です。姫草に欺瞞だまされて、医師法違反をえてされたのです」
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いわんや俺たちをコンナにまで欺瞞だます気苦労と言ったら、考えるだけでもゾッとするじゃないか
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)