次間つぎ)” の例文
書生の次間つぎに畏りて、奥様にと差出す郵書。見れば名宛の我にはあれど、覚えなき手跡にて出処は、実父の名のありありと記されたり。あまりの意外に顫ふ手を紛らはさむとや、身を起こし。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
折しも次間つぎに人の気配、奥様誰ぞと声かけたまへば、大村でござるといふ声の、噛付くやうに聞こへしにぞ、さてはと奥様お奥へ逃入りたまふに、三もとつかは流しもとへ退まからむとしての出合頭
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)