欠餅かきもち)” の例文
中馬はかう言つて、じろりと医者の顔を尻目にかけて欠餅かきもちか何ぞのやうにこんがり焼け上つた自分の耳をむしや/\食べてしまつた。
「お欠餅かきもちを焼いて、熱い香煎こうせんのお湯へ入れてあげるから、それを食べてごらんよ。きっと、そこへしこってる気持きもちがほごれるよ。」
桃のある風景 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)