横撲よこなぐ)” の例文
とたんに、兵庫の足が、だだだッと床を鳴らして、丑之助を追いつめ、片手の木剣は、丑之助の腰のあたりを、横撲よこなぐりに払った。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
槍の穂光りのような大粒な雨が横撲よこなぐりに打って来た。頬や鼻にぶつかると痛いのである。木の葉を捲いた疾風はやてが伴っているので、何が顔にあたっているのか分らなかった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)