トップ
>
槿
>
むくげ
ふりがな文庫
“
槿
(
むくげ
)” の例文
広い庭を囲っている
槿
(
むくげ
)
の
生垣
(
いけがき
)
を越して、向うには畑を隔てた小家が二、三軒つづいている筈であるが、その灯も今夜は見えなかった。
半七捕物帳:33 旅絵師
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それもなまじ西洋文学なぞうかがひて新しきを売物にせしものこそ哀れは露のひぬ
間
(
ま
)
の朝顔、路ばたの
槿
(
むくげ
)
の花にもまさりたれ。
一夕
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
重い疲労を引き
摺
(
ず
)
りながら、夕方の道を帰って来た。その日町へ出るとき赤いものを吐いた、それが路ばたの
槿
(
むくげ
)
の根方にまだひっかかっていた。堯には
微
(
かす
)
かな身
慄
(
ぶる
)
いが感じられた。
冬の日
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
仙台市の町はずれには、到るところに杉の木立と
槿
(
むくげ
)
の
籬
(
まがき
)
とが見られる。寺も人家も村落もすべて杉と槿とを背景にしていると云ってもいい。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
槿
(
むくげ
)
の花の咲いている
竹籬
(
たけまがき
)
に沿うて左に曲ると、正面に釈迦堂がある。頼家の仏果円満を願うがために母政子の尼が建立したものであるという。
秋の修善寺
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
槿
(
むくげ
)
の花の咲いている
竹籬
(
たけがき
)
に沿うて左に曲がると、正面に釈迦堂がある。頼家の
仏果
(
ぶっか
)
円満を願うがために、母
政子
(
まさこ
)
の尼が
建立
(
こんりゅう
)
したものであると云う。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
林子平の墓は仙台市の西北、伊達堂山の下にある、
槿
(
むくげ
)
の花の多い田舎道をたどってゆくと、路の角に「伊達堂下、此奥に林子平の墓あり」という木札を掛けている。寺は龍雲院というのである。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“槿(ムクゲ)”の解説
ムクゲ(木槿、学名: Hibiscus syriacus)は、アオイ科フヨウ属の落葉樹。別名ハチスは本種の古名である。庭木として広く植栽されるほか、夏の茶花としても欠かせない花である。中国名は、木槿(朝開暮落花)。
(出典:Wikipedia)
槿
漢検1級
部首:⽊
15画
“槿”を含む語句
木槿
木槿垣
花木槿
槿花
白木槿
槿垣
紅木槿垣