構造たてかた)” の例文
是寺このてらの広く複雑こみいつた構造たてかたといつたら、何処どこ奈何どういふ人が泊つて居るか、其すらくは解らない程。平素ふだんは何の役にも立ちさうも無い、陰気な明間がいくつとなく有る。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
日比谷へ行くことは原にとって始めてであるばかりでなく、電車の窓から見える市街の光景ありさますべて驚くべき事実を語るかのように思われた。道路みちも変った。家の構造たてかたも変った。店の飾り付も変った。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)