楊某ようぼう)” の例文
楊某ようぼうと云う支那人が、ある夏の夜、あまり蒸暑いのに眼がさめて、頬杖をつきながら腹んばいになって、とりとめのない妄想もうぞうに耽っていると、ふと一匹のしらみが寝床のふちを這っているのに気がついた。
女体 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)