検校けんげう)” の例文
旧字:檢校
何故と申せば、検校けんげうのうたふ物語の中に、悪魔ぢやぼと云ふ言葉がおぢやると思へば、帝はあわただしう御手をあげて、必ず十字のしるしを切らせられた。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
肝腎の藤村検校けんげうが出る頃には、聴衆きゝては一人も居ないといふやうな事が少くなかつた。
平家琵琶の検校けんげう藤村性禅しやうぜん氏がまだ生存してゐた頃で、富尾木氏もこのめくら法師が波多野はたの流の最後の人である事はよく知つてゐたので、態々わざ/\宿に招いて平家の一曲を所望する事にめた。
それを聞いたはなは検校けんげう