棒切ぼうきれ)” の例文
ふと、一人が足を入れかけると、いきなり真っ暗な闇の中から、皿や、茶碗や、炭や、棒切ぼうきれが飛んで来た。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人は、いなごのように壁にとびついた。そして棒切ぼうきれみたいなもので、暗い壁をつついていたが、どうしたものか、にわかに壁をとおしてさっと一すじの光がとびだした。
人造人間エフ氏 (新字新仮名) / 海野十三(著)
……これを見ると、うらやましいか、おけの蔭から、むくと起きて、脚をひろげて、もう一匹よちよちと、同じような小狗こいぬは出て来ても、村の閑寂間しじまか、棒切ぼうきれ持った小児こどもも居ない。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)