桜桃さくらんばう)” の例文
旧字:櫻桃
幌馬車キビートカが堰の上へあがると、イワン・フョードロヸッチの眼には、懐かしい茅葺きの古びた家や、いつか彼がこつそり登り登りした林檎や桜桃さくらんばうの樹が見えて来た。
野桜と桜桃さくらんばうの樹のおぼこらしい叢林しげみは、その根をおづおづと冷たい泉のなかへ伸ばしてゐるが、時々葉ずれの音を立ててざわめくのは、夜風といふ浮気ものがちよいちよい忍び寄つては接吻するのに
枝もたわわに実のなつた桜桃さくらんばうや、梅や、林檎や、梨。