“桃青”の読み方と例文
読み方割合
たうせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かうして、古今にりんを絶した俳諧の大宗匠、芭蕉庵松尾桃青たうせいは、「悲歎かぎりなき」門弟たちに囲まれた儘、溘然かふぜんとして属纊しよくくわうに就いたのである。
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
はじめ宗房むねふさといへり、季吟翁の句集くしふのものにも宗房とあり。延宝えんはうのすゑはじめて江戸に来り杉風さんふうが家による、(小田原町鯉屋藤左ヱ門)剃髪ていはつして素宣そせんといへり、桃青たうせいのちの名なり。
この青い細長い形の優雅いうがな虫は、そのきやしやな背中のいただきのところだけ赤茶けた色をして居た。彼は螢の首すぢの赤いことを初めて知り得て、それを歌つた松尾桃青たうせいの心持を感ずることが出来た。