格子組こうしぐみ)” の例文
焔は荒い格子組こうしぐみのすぐ外まで来ているし、黒い火屑は大床おおゆかを吹きこがされて自分の膝のそばにも溜った。けれど、如何ともするすべもない。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四方尺角ばかりの太柱ふとばしらをたて、あらい格子組こうしぐみに木材を横たえて、そのなかに、腕をしばられた文覚は、見世物の熊のように、乗せられているのだった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)