根引ねび)” の例文
お吉は前々から伊與之助と親しく、金で根引ねびいても半次郎の儘にならないから、これも逢引ごつこ見たいな事をして、そつと殺したのさ。
まだ、お雪の話がまとまらないうちに、島原遊廓の、小林楼の雛窓太夫ひなまどだゆうを、モルガンが、内密で、五百円で親元おやもと根引ねびきにさせたことを持出して、お雪はその時のことも、本当だろうと気にしたのだ。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)