くひぜ)” の例文
彼女は、その途端ふと学校で習つた『くひぜを守つて兎を待つ』と、云ふ熟語を思ひ出した。約束もしない人が、何うして一定の時日に、一定の場所に来ることがあるだらう。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)