“柴担人（さいたんじん）” の例文
此春蘭軒が柴山謙斎の家の詩会に蒞（のぞ）んで作つた詩がある。謙斎は其人を詳（つまびらか）にしない。蘭軒の交る所に前に柴担人（さいたんじん）がある。人物の同異未詳である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) ／ 森鴎外(著)
蘭軒と同じく墓を訪うた柴山（しばやま）は、嘗て蘭軒の集に見え、又狩谷棭斎の元応音義（げんおうおんぎ）の跋に見えてゐる柴担人（さいたんじん）ではなからうか。蘭軒は又柴山謙斎と云ふものの家に往つて詩を賦したことがある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) ／ 森鴎外(著)