柔々よわよわ)” の例文
美妙は色白いろじろ柔々よわよわしい、ドチラかというと少し柔気にやけて、如何にも「詩人でございます」といったような美男であったが、紅葉は色の浅黒い、にがみ走った、スッキリと背の高い江戸前の
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
柔々よわよわしくはあるが、それだけまた賢そうな眼付をした、好い妹を有つ岡見をうらやみながら、捨吉は牛込の下宿の方へ帰って行った。自分に妹の一人もあったら。この考えは捨吉を驚かした。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)