柏餅かしはもち)” の例文
白い股引もゝひき藁草履わらざうりを穿いた田子たごそのまゝの恰好かつかうして家でこさへた柏餅かしはもちげて。私は柏餅を室のものに分配したが、皆は半分食べて窓から投げた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
あつしも男の子でせう、それに間違ひもなく獨り者だ。鯉幟や五月人形の贅は言はないが、せめては柏餅かしはもち位にありつけないものかと朝つから二三軒、男の子のありさうなところを
五月五日の柏餅かしはもちは、餅を柏の葉に盛るといふ、最古の型を守つてのものである。
冬至の南瓜 (新字旧仮名) / 窪田空穂(著)