果實くだもの)” の例文
新字:果実
長い霖雨の間に果實くだものの樹は孕み女のやうに重くしなだれ、ものゝ卵はねば/″\と瀦水たまりみづのむじなにからみつき、蛇は木にのぼり、眞菰は繁りに繁る。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
「甘いものそんなに好きぢやないの知つてるんだけれど、果實くだものは送らなくつたつてあるだらうし——」
あるとき (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)