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杳
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えう
ふりがな文庫
“
杳
(
えう
)” の例文
我も亦この一書によつて彼の名を記憶するに止まれども、彼の才あつて然も
杳
(
えう
)
として天下に知られざるは心惜しき思せらる。今既に死せりや。猶生きてありや。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
メキシコか
何処
(
どこ
)
かへ
行
(
ゆ
)
く途中、
杳
(
えう
)
として
行方
(
ゆくへ
)
を失つた
儘
(
まま
)
、わからずしまひになつてゐるさうです。
近頃の幽霊
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その後
杳
(
えう
)
として消息を聞かないが、彼はまだ今まで、読本の稿を起してゐるだらうか。さうしてそれが
何時
(
いつ
)
か日本中の人間に読まれる事を、夢想してゐるだらうか。…………
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
吾人の霊性の、飄として捉へがたく、
杳
(
えう
)
として
目覩
(
もくと
)
しがたきものは、其樹木の根の如し。根は隠れて見えず、見えざれども在り、何処に在るや、地中にあり。それ地球は一ありて二なし。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
杳
漢検1級
部首:⽊
8画
“杳”を含む語句
杳然
杳々
杳冥
杳渺
杳窕
一結杳然
杳樹
杳眇
杳茫
杳遠