杞柳きりゅう)” の例文
杞柳きりゅうを編んでかごを作る仕事は支那にもありますが、豊岡ぐらい産額の大きいところはないでありましょう。日本全国に売られてゆきます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
少年の心事、その軟弱なること杞柳きりゅうの如く、他の指示するところにしたがいて変化すること、はなはだやすし。
学問の独立 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
市日では誰も朝鮮の朝鮮に会える。吾々は人込みを縫って目ぼしい品々を漁った。徳席(藁莚わらむしろ)、黄麻布、桝呑茶碗ますのみぢゃわん杞柳きりゅうの弁当箱(トンクリチャツと呼ぶ)、鉄の蝶番ちょうつがいなど。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)