李儒りじゅ)” の例文
「今日まで、董卓のそばを離れず、常に、董卓の悪行をたすけていたのは、あの李儒りじゅという秘書だ。あれは生かしておけん」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
横から跳びついた李儒りじゅが、抜打ちに丁管の首を斬った。同時に、武士らの刃もいちどに丁管の五体に集まり、殿上はこの若い一義人の鮮血で彩られた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
董卓の股肱として、常に秘書のごとく側へついている李儒りじゅは、あわてて主人の袖を引っぱった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「要心ぶかい。十重二十重とえはたえの警固がゆき届いている。また、あらゆる密偵が網の目のように光っている。しかも、智謀無類の李儒りじゅが側にいるし、武勇無双の呂布りょふが守っている」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
李儒りじゅ、どうしたものか」と、例によって、丞相のふところ刀といわれる彼に計った。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——とすれば、捨ておけん曲者くせものだが。李儒りじゅを呼べ。とにかく、李儒を!」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)