未来世みらいせ)” の例文
旧字:未來世
神仏の前に誓言することが出来る、で、此の心が何時いつか肉体を分離したる未来世みらいせに於ては、幸に我妻と呼んでれよと云ふ意味を、縷々るゝしたゝめてありました、言々げん/\れ涙
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
昔びとは、確実な表現を知らぬ。だがわば、——平野の里に感じた喜びは、過去生かこしょうに向けてのものであり、今此山を仰ぎ見ての驚きは、未来世みらいせを思う心躍りだ、とも謂えよう。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)