“望東尼”の読み方と例文
読み方割合
ぼうとうに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
有名な野村望東尼ぼうとうにを仲介として西郷、高杉の諸豪は勿論、その他の各藩の英傑が盛んに筑前藩と交渉した形勢は、筆者の幼少の時に屡々しばしば、祖父母から語って聞かされた事である。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
……平野次郎国臣くにおみは嘘言は云わぬよ。……月照上人など当庵にはおられぬ。……これなるお方は野村望東尼ぼうとうに殿じゃ。……福岡において誰知らぬ者とてはない、女侠にして拙僧の野村望東尼殿じゃ。
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
の忍辱慈悲の法衣の袖に高杉晋作や、西郷隆盛の頭を撫で慈しんだ野村望東尼ぼうとうにとは事変り、この婆さん、女の癖に元陽と名乗り、男髪おとこがみの総髪に結び、馬乗袴うまのりばかまに人斬庖刀を横たえて馬に乗り
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)