曲節ふし)” の例文
さすがの幸田と酒月も内心大いに苛立っているうちにとうとう退っ引ならぬ羽目になり、アワヤ袋叩きにされようとした時、不思議にも噴水の鶴は曲節ふしも長閑に歌を唄い出したのである。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
梅や香料、砂糖や蜂蜜も、パイやスープと並べられる。今こそ曲節ふし面白く音樂が奏でられる、若い者は踊つて歌つて身體をぬくめなければならない、よし老人たちは爐傍に坐りこんでゐようともである。
駅伝馬車 (旧字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)