智慧チヱ)” の例文
内典・外典其上に又、大日本オホヤマトびとなる父の書いたモン。指から腕、腕から胸、胸から又心へ、沁み/″\と深く、魂を育てる智慧チヱの這入つて行くのを、覚えたのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ミガかれぬ智慧チヱを抱いたまゝ、何も知らず思はずに、過ぎて行つた幾百年、幾万の貴い女性ニヨシヤウの間に、ハチスの花がぽつちりと、ツボミモタげたやうに、物を考へることを知りめた郎女であつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)