春寒はるさ)” の例文
笑うと口のおくがくらく見えた年よりのことである。春寒はるさむの道ばたに、ただの日光をうけたつぼみをふくらませていた山吹である。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
ただの日光をうけて、春寒はるさむの道ばたにふくらむ山吹は、それでも、花だけは咲かせたろうに。……
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)