早処女サウトメ)” の例文
旧字:早處女
此が早処女サウトメとなつて、田植ゑの行事をするのだ。此以前に行はれるのが、盆釜と言はれる式で、即、早処女になる以前の成女戒である。
盆踊りの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
簑笠着た巨人及び其伴神トモガミなる群行神の所作や、其苛役を受けて鍛へ調へられる早処女サウトメの労働、敵人・害虫獣等の誓約の神事劇舞ワザヲギなどが其です。
翁の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
若人たちは、又例の蠱物姥マジモノウバの古語りであらう、とまぜ返す。ともあれ、かうして、山ごもりに上つた娘だけに、今年の田の早処女サウトメが当ります。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此に先だつて行はれる早処女サウトメ定めとしての、卯月の山籠りのあるから思へば、もと/\、その範囲は、成女・成年となるべき人々をつくる、準成年戒授与の時期と見る方が
たなばたと盆祭りと (新字旧仮名) / 折口信夫(著)