日月星辰じつげつせいしん)” の例文
天は唯一絶対ですが、その功用は水火木金土、その気候は春夏秋冬、日月星辰じつげつせいしんを引き連れて、風師雨師ふうしうしを支配するものと、私はこんなようにうけたまわって居ります
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
今日こんにちまで分離して運行した軌道と軌道の間が隙間すきまなくたされた時、今の秩序ある太陽系は日月星辰じつげつせいしんの区別を失って、らんたる一大火雲のごとくに盤旋ばんせんするだろう。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
日月星辰じつげつせいしんの運行、四季の変化、草木花鳥の開落往来、それらの中に人は生活しつつあるのである。人の生活がそれらによって影響せらるることはもとより当然のことである。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
日月星辰じつげつせいしんの運行昼夜の区別とかいうものが視覚の欠けた人間には到底時間の経過を感じさせる材料にはなるまい。それでも寒暑の往来によって昼夜季節の変化を知る事はある程度までできる。
物理学と感覚 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
日月星辰じつげつせいしんの光りもことごとくその大光明に掻き消されてしまって
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)