日夕にっせき)” の例文
日夕にっせき見ながら作った歌の中に「紅のこそめと見えし梅の花さきの盛りは色薄かりけり」「ふゝめりし梅咲にけりさけれども紅の色薄くしなりけり」
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
幾百里西なる人の面影おもかげ日夕にっせき心に往来するに引きかえて、浪子はさらにその人の母をば思わざりき。思わずとにはあらで、思わじと務めしなりけり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
Yは私の門生でも何でもなかった。が、日夕にっせき親しく出入していただけに私までが馬鹿にされたような不快を感じた。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)