指抜さしぬき)” の例文
市女いちめ笠の女、指抜さしぬきの若者、武士、町人、公卿の子息、二十人近くも囲繞いていたが、いずれも茫然ぼんやりと口をあけ、息を詰めて聞き澄ましている。反対をする者もない、同意を表する者もない。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)