扶坐ふざ)” の例文
老僧はへちまをかいてくれた座敷に据ゑてある曲彔きよくろくのうへに金襴の袈裟をかけ、払子ほつすをもつて、昔ながらの石仏のやうに寂然と扶坐ふざしてゐる。私はそのまへへいつて昔のとほり頭をさげて焼香した。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)