“扶掖”の読み方と例文
読み方割合
ふえき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
抽斎は人の寸長すんちょうをも見逭みのがさずに、これに保護ほうごを加えて、ほとんどその瑕疵かしを忘れたるが如くであった。年来森枳園きえん扶掖ふえきしているのもこれがためである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しかして文明の程度に於て日本は支那に対し一日の長あるゆえんを以て、将来支那を促し、それを世界最高の文明に進むるには、日本は当然その扶掖ふえき提撕ていせいの任に当らなければならぬ。
三たび東方の平和を論ず (新字新仮名) / 大隈重信(著)
わたくしは少時の文一郎を伝うるに、ことばを費すことやや多きに至った。これは単に文一郎がおさな成善しげよし扶掖ふえきしたからではない。文一郎と渋江氏との関係は、後にようやく緊密になったからである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)