“打球板”の読み方と例文
読み方割合
ラッケット100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
急に、羽織を脱ぎ捨てゝ、そこにある打球板ラッケットを拾つたは丑松だ。それと見た人々は意味もなく笑つた。見物して居る女教師も微笑ほゝゑんだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
仙太の手から打球板ラッケットを奪ひ取らうとした少年なぞは、手をつて、雀躍こをどりして、喜んだ。思はず校長も声を揚げて、文平の勝利を祝ふといふ風であつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
文平は打球板ラッケットを提げて出て行つた。校長は椅子を離れて玻璃ガラスの戸を上げた。丁度運動場では庭球テニスの最中。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)