懸盤かけばん)” の例文
朱雀院のは塗り物でない浅香の懸盤かけばんの上で、はちへ御飯を盛る仏家の式のものであった。こうした昔に変わる光景に列席者は涙をこぼした。
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
院の御前にはじん懸盤かけばんが四つ、優美な杯の台などがささげられた。朱雀すざく院がまだ御全快あそばさないので、この御宴席で専門の音楽者は呼ばれなかった。
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)