懵々うつらうつら)” の例文
妻はその夜の騒擾とりこみ、次の日の気労きづかれに、血の道を悩める心地ここちにて、懵々うつらうつらとなりては驚かされつつありける耳元に、格子こうしベルとどろきければ、はや夫の帰来かへりかと疑ひも果てぬに、紙門ふすまを開きてあらはせる姿は
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)