“愛縄堂”の読み方と例文
読み方割合
あいじょうどう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鶉坂うずらざかの江漢先生は、愛縄堂あいじょうどうの縁に、ぼんやり腰をおろしていた。自分で呟いているとおり、ほんとに、少しどうかしている顔いろであった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やる! やる! 四、五年前の江漢ならば、きっとやる! だが、わしは、愛縄堂あいじょうどう捕縄供養とりなわくようの時に、もう生涯、十手はとらんと、誓ってしまった。世を捨て、十手を捨てた人間。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを新しい若夫婦にまかせて、わしは愛縄堂あいじょうどうで、余生を自適じてきするつもり……。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)