恵比須ゑびす)” の例文
旧字:惠比須
その日も暮れ近く旦那つりより恵比須ゑびすがほして帰らるれば、御新造も続いて、安産の喜びに送りの車夫ものにまで愛想よく、今宵こよひを仕舞へば又見舞ひまする、明日あすは早くにいもと共のれなりとも
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
下男とも、小使とも、庭掃にははきとも、一人で兼ねて居る釜吉は、五十男らしい實體さで挨拶しました。笑ふと恵比須ゑびす樣になる男ですが、さすが主人の死體を前にして、沈み切つて愛想つ氣もありません。