忌年きねん)” の例文
かかる縁もあればこそ、竹中半兵衛が死して七年の忌年きねんに、偶然、その血縁から画像をたのまれもしたのであろうと、友松もその筆にはひとしお精を入れたにちがいない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「越後どの。ご存知ないか。尊氏の父貞氏が亡くなったのは、たしか四年前の九月五日だ。——ところが今日はこれ十月の二十一日。忌年きねんにも命日にも当っていませぬぞ」
「まだ母公の忌年きねんもめぐってこないうちに、兵を動かすのは如何なものでしょう」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)