“循環(めぐり)” の例文
そこへ肥(ふと)つた體中(からだぢう)の血が、鎖に循環(めぐり)を止められたので、顏と云はず胴と云はず、一面に皮膚の色が赤み走つて參るではございませんか。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
私には、新吉のいう文句よりもその躍起となって一時血の循環(めぐり)の止ったかと思われるように真青になった相形が見ていて厭(いや)だった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
脈といふ脈を、アルコールが駆け廻つて、血の循環(めぐり)が沸(たぎ)り立つ程早い。さらでだに苛立勝(いらだちがち)の心が、タスカローラの底の泥まで濁らせる様な大時化(おほしけ)を喰つて、唯モウ無暗に神経が昂奮(たかぶ)つて居る。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
血の循環(めぐり)が一秒一秒止まったように、意識された、今凍えて行くのだということも解る、早くどうかしろと神経が知らせてくれる、誰の顔を見ても、蝋のように白い、マッチ箱は燐寸(マッチ)一本さえ
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
悲しい循環(めぐり)をおえて、消え失(う)せた。
そこへ肥つた体中の血が、鎖に循環(めぐり)を止められたので、顔と云はず胴と云はず、一面に皮膚の色が赤み走つて参るではございませんか。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
悲しい循環(めぐり)をおえて、消え失(う)せた。