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御時宜
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おじぎ
ふりがな文庫
“
御時宜
(
おじぎ
)” の例文
母は小さな墓の前に来ると、これがお父さんの御墓だと教えた。が、彼はその前に立って、ちょいと
御時宜
(
おじぎ
)
をしただけだった。
お律と子等と
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
権助は
叮嚀
(
ていねい
)
に
御時宜
(
おじぎ
)
をすると、静かに青空を踏みながら、だんだん高い雲の中へ昇って行ってしまいました。
仙人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「和田のやつも女の前へ来ると、きっと嬉しそうに
御時宜
(
おじぎ
)
をしている。それがまたこう及び腰に、白い木馬に
跨
(
またが
)
ったまま、ネクタイだけ前へぶらさげてね。——」
一夕話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
老人の言葉がまだ終らない内に、彼は大地に額をつけて、何度も鉄冠子に
御時宜
(
おじぎ
)
をしました。
杜子春
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
老人の言葉がまだ終らない内に、彼は大地に額をつけて、何度も鉄冠子に
御時宜
(
おじぎ
)
をしました。
杜子春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
鶏
(
とり
)
を追っていた女の児さえ、
御時宜
(
おじぎ
)
をしたではありませんか? わたしは勿論嬉しいと同時に、不思議にも思ったものですから、何か訳のある事かと、そっと御主人に
伺
(
うかが
)
って見ました。
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
何も知らない番頭は、しきりに
御時宜
(
おじぎ
)
を重ねながら、大喜びで帰りました。
仙人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
良平は殆ど泣きさうになつた。が、泣いても仕方がないと思つた。泣いてゐる場合ではないとも思つた。彼は若い二人の土工に、取つて附けたやうな
御時宜
(
おじぎ
)
をすると、どんどん線路伝ひに走り出した。
トロツコ
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
良平は
殆
(
ほとん
)
ど泣きそうになった。が、泣いても仕方がないと思った。泣いている場合ではないとも思った。彼は若い二人の土工に、取って附けたような
御時宜
(
おじぎ
)
をすると、どんどん線路伝いに走り出した。
トロッコ
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
宜
常用漢字
中学
部首:⼧
8画
“御時”で始まる語句
御時
御時世
御時儀
御時節
御時候中
御時節柄