御始おつぱじ)” の例文
長野に興業館といふ東京の山師の出店でだな見ていなものを押立おつたてて、薬材くすりで染物のう御始おつぱじめるつて言つて、何も知らねえ村の者をだまくらかして、何でもはア五六千円も集めただア。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)