御厨子みづし)” の例文
まつたそが中の御厨子みづしの本尊、妖娟たをやかなる天女の姿、匂ひやかなる雪の肌、たば消ちなむ目見まみの霞……造りも造りたる偽の御堂よな。
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
板敷の間に七八床畳とこだたみを設けて、七九几帳きちやう八〇御厨子みづしかざり八一壁代かべしろの絵なども、皆古代こだいのよき物にて、八二なみの人の住居ならず。
御厨子みづしには倚像きざうの仏しまして秋さなかなり響くせせらぎ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)