彼是かれこ)” の例文
すると、此処から村までは彼是かれこれ四五丁程もある土手下で、花や野菜物せんざいものかついで来たり、肥桶こいおけなぞをおろして百姓衆の休所やすみどこ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ですが誰でも落度は有るものそれに若い頃の商売が商売で女には彼是かれこれ云れた方ですから言えば無理も有りますまいが
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
芝居を出たのは彼是かれこれ五つ(午後八時)過ぎで、贅沢な人は茶屋で夜食を食って帰るものもありますが、大抵は浅草の広小路辺まで出て来て、そこらで何か食って帰ることになっている。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
風呂敷を解いて小さい徳利を取出とりいだして、くちの堅いのを抜きまして、首を横にしてタラ/\/\と彼是かれこれ茶椀に半分程入れて
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)