彫塑ちょうそ)” の例文
無名の彫塑ちょうそ家のへらあとであるはずだが、それがどういう順序と計劃の下に行われたかに至っては、多分の臆断をやとわざればこれを説明するに由なかったのである。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そのために前記諸氏の間で色々評議を重ねているところへ古賀得四郎氏の友人、春吉の医師松田盛氏の紹介で糸島出身の彫塑ちょうそ家津上昌平氏がこの評議に参加した。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
かれは例の彫塑ちょうそ的戯曲的なやり方で、それを歌ってきかせることを心得ていた。
むろん奈良朝における経文の流布や、仏師の彫塑ちょうそ的手腕、芸術的表現力も見逃しえないのであるが、それらを渾然こんぜんと融合せしめ導いて行った力は、天平の人生苦悩と、そこからの祈念である。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)