“当歳”のいろいろな読み方と例文
旧字:當歳
読み方割合
とうさい66.7%
でき33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尼僧は旅すがたで、当歳とうさいかと思われる赤児を抱いていた。その話によると、かれが信州と甲州の境の山中を通りかかると、どこかで赤児の泣く声がきこえる。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
或日万作潮来へ網糸買いに往って、おそく帰って来たが、「それ土産だ」とふところから取出したのを見ると、当歳とうさいの美しい女の子だ。「どうしたんべい、此の孩児ねねっこは」
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
かかること相話しながら、しんを二本の綸に注ぎ、来るか来るかと、待ちわびしが、僅に、当歳でき魚五六尾挙げしのみにて、ついに一刻千金と当てにしたりし日も暮れぬ。
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)