当歳とうさい)” の例文
旧字:當歳
尼僧は旅すがたで、当歳とうさいかと思われる赤児を抱いていた。その話によると、かれが信州と甲州の境の山中を通りかかると、どこかで赤児の泣く声がきこえる。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
或日万作潮来へ網糸買いに往って、おそく帰って来たが、「それ土産だ」とふところから取出したのを見ると、当歳とうさいの美しい女の子だ。「どうしたんべい、此の孩児ねねっこは」
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)