幾旬日いくじゅんじつ)” の例文
離別以来幾旬日いくじゅんじつ、坤竜を慕って孤愁こしゅうき、人血に飽いてきた夜泣きの刀の片割れ——人をして悲劇にはしらせ、邪望をそそってやまない乾雲丸が、ここにはじめて丹下左膳の手を離れたのだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)